AIが急速に進化するこれからの社会では、「どんな仕事が残るのか?
」「子供たちは将来どんな職業に就けるのか?」という不安を抱く親御さんが増えています。実際、世界経済フォーラムの調査では、2030年までに現在ある仕事の40%がAIや自動化に置き換わると予測されています。従来型の就職モデル──良い大学に進学し、大企業に入り、安定した職業を得る──はすでに崩れつつあります。給料が据え置かれる一方で社会保険料や物価は上昇し、「働けば安泰」という未来は保証されていません。
だからこそ、これからの子供たちに必要なのは「テストの点数」ではなく、AI時代を生き抜くための新しいリテラシーです。特に、プログラミングや仕組みづくりのスキルは、AIに奪われにくい仕事や職業を生み出す「未来の武器」になります。
この記事では、元教員の立場から「日本の学校教育では十分に教えられていないが、これからの時代に必須となるリテラシー」について、世界の事例やデータを交えながら解説していきます。
日本の子供たちは「未来の武器」を持てないまま?
かつて教員だった私は、現場で子供たちと向き合う中でずっと感じてきたことがあります。
それは──**「日本の教育は世界に比べて遅れている」**という事実です。
特に顕著なのが「プログラミング教育」。
数年前、文部科学省の方針により小学校でプログラミングが必修化された時、多くの教員が「新しい時代の幕開けだ!」と胸を躍らせました。私自身も「これで子供たちに未来の武器を渡せる」と期待していました。
しかし、残念ながらその後の展開は「遊び程度のScratch(スクラッチ)」で終わるケースがほとんど。発展的にPythonや本格的な開発環境に触れることはなく、せっかくの芽は育たないまま枯れてしまっているのです。
タイの子供は「プログラミングで稼ぐ」現実
一方、世界を見渡すと状況はまったく違います。
例えばタイ。ここでは小学生がプログラミングを学び、実際にアプリを作って収益を得ています。
2022年の報告によると、タイのSTEM教育への投資は前年比約20%増加しており、小学生からPythonやJavaScriptを学ぶ環境が整えられています。さらに、高校生の中にはGitHubを活用してオープンソースの開発に参加し、クラウドサービスやNFTで自己経済圏を作り、数百万円単位の収入を得る事例もあるのです。
街を歩けば、彼らは高価なファッションブランドを纏い、堂々と自分のビジネスを語る──そんな「未来型の若者」が現実に存在します。
日本の遅れが生む「未来の格差」
日本ではどうでしょうか。
総務省のデータによると、2023年度の小学校でのプログラミング教育の実施状況は「Scratchを使った体験授業」が約8割を占め、Pythonを使う授業はわずか3%。その多くも中学校・高校止まりで、本格的に取り組むのは一部の大学生だけです。
つまり、日本の子供の大半は「未来の稼ぐ力」を持たないまま大人になるのです。
これからの社会を考えると、この差は致命的です。
AIがあらゆる仕事を代替し、給与は据え置きなのに社会保険料や消費税は上がり続ける。さらに物価も高騰。
この状況で「まともに暮らせる未来」を描くのは、ますます難しくなっています。
私たち大人ですら不安なのに、これからを長く生きる子供たちにとってはなおさらです。
本当に八方塞がりなの?
ここまで読むと「もう日本の未来は希望がないのでは?」と思う方もいるかもしれません。
ですが、私はそうは思いません。
むしろ、家庭での意識次第で子供の未来は変えられると信じています。
日本の学校でのプログラミング教育は不十分かもしれません。ですが、今の時代は家庭からでも世界最高の教材にアクセスできます。YouTubeにも無料で質の高い講座があり、ScratchからPythonへのステップアップを助けるサイトも無数に存在します。
子供に贈りたい「未来へのチケット」3つ
では、家庭で具体的にどんなサポートができるのでしょうか?
私が元教員として強く勧めたいのは、次の3つです。
1. Scratch(スクラッチ)
MITが開発した初心者向けのプログラミング言語。
ゲーム感覚でコードを組み立てられるので、小学生でも楽しく学べます。ここで「作る楽しさ」を体験させるのが第一歩です。
2. Python(パイソン)
世界で最も人気のあるプログラミング言語の一つ。AI開発やデータ分析、Webアプリ制作にまで幅広く使われています。
Pythonを学ぶことは「未来の仕事に直結するスキル」を得ることに等しいのです。
3. GitHub(ギットハブ)
世界中の開発者がコードを公開・共有するプラットフォーム。
子供がここに挑戦すれば、「世界と繋がる感覚」「自分の成果物を発表する経験」を自然に身につけられます。
日本の家庭ができること
もちろん、全てを親が教える必要はありません。
むしろ「一緒に調べてみよう」「面白そうだね」と子供と対話するだけでも十分です。
子供は親が関心を持つことに自然と影響を受けます。
例えば「今日はScratchでどんなゲームを作ったの?」と聞いてあげるだけで、学びのモチベーションは大きく変わります。
教育は「学校任せ」では変わらない
教員として働いていた私が痛感したのは、学校教育にはどうしても限界がある、ということです。
学習指導要領という枠の中で、先進的な授業をしようとしても制度に縛られ、思うように進められません。
だからこそ、家庭での教育リテラシーが未来を分けます。
これからを生きる子供たちに必要なのは、テストの点数や受験勉強ではなく、**「自分で未来を切り拓く力」**です。
まとめ:未来を拓くのは「親子の一歩」
AIに代替されない仕事は、創造力・企画力・人間性を活かしたものだと言われています。
そして、それを支えるのは確かな「リテラシー」。
もしあなたにお子様がいるなら、今日からぜひ、
• 「Scratch」「Python」「GitHub」という言葉を一緒に検索する
• 子供が作った小さな作品を一緒に喜ぶ
• 世界の子供の事例を話題にする
そんな小さな一歩から始めてみてください。
それはやがて──お子様の人生を変える「未来へのチケット」になるかもしれません。

元音楽教員。現在は「awabota」というコミュニティで、お金と自由な時間を同軸で作る仕組みを実践中。頑張ることをやめた方がお金がまわる。それを体感しています。
話したくなったら、XのDMからお気軽にどうぞ。


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