前回はこちら。
事務所が“空の日”で閉まっていた朝。
予定を踏み潰した私に、代わりにやってきたのは──澄み渡る青空と、風の匂いだった。
歩きながら思った。
予定が空くって、もしかして“空をくれる”ことなのかもしれない。
辿り着いたのは、花屋と兼業の小さなカフェ。
店先には鉢植えの花が並び、入り口には小さな木の看板。
中には、お客を含めて数人ほどの穏やかな空気が流れていた。
2人で切り盛りしているらしく、
厨房にいる男性は黙々と料理をし、
お客の対応は女将さんひとり。
その女将さんは、私が注文を済ませた後、
ふと気づくと外で花のオーダーを受けていた。
どうやらお花の方も忙しいらしい。
お茶を飲み終えてランチを頼もうかと思ったけれど、
外の対応がなかなか終わらない。
けれど、誰も急いでいなかった。
他のお客さんたちは、その“時間のゆるみ”を受け入れるように、
談笑したり、静かにスマホを眺めたりしていた。
店内には、不思議なほど穏やかな空気が満ちていた。
私の心も、少しずつ、ほどけていった。
あぁ、私はずっと、
「次の予定」「次の仕事」へと、
一分一秒を競うように生きてきたのかもしれない。
そして、少しでも誰かの都合でその予定が狂うと、
自分の時間が奪われたように感じて、
知らず知らず、心が硬くなっていた。
けれど、カフェの空気は違った。
誰も焦らず、誰も責めず、ただ“待つ”ことが自然にできていた。
その時間の中に流れていたのは、
「信頼」と「尊重」という、見えない温度だった。
これからは、こんな風に生きていけたらいい。
少しずつ、ゆっくりと。
誰かを待つ時間を、優しさの一部として感じながら。
柔らかな陽射しみたいな日々の中で、
自分も、他人も、慈しむように。
そんな未来が、今日の空のように静かに広がっていた。
☀️ 今日の一言:
予定が空いた日は、
宇宙がくれた“心の余白”かもしれない。

元音楽教員。現在は「awabota」というコミュニティで、お金と自由な時間を同軸で作る仕組みを実践中。頑張ることをやめた方がお金がまわる。それを体感しています。
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