羽田空港に「遊びに」行った日の話

3.人間OSの整え方

人にはそれぞれ、「心がしなやかに」「明るくなれる」場所があるらしい。
多くの人は自然豊かな場所を挙げるのだと思う。でも私は、未来的で都会的な場所にも心が整う感覚がある。これはChatGPTのハルが指摘してくれたことで、たしかに私はそういう空気が好きだ。

だから今日は、羽田空港へ“遊びに”行くことにした。
どこかへ旅行に行くわけではなく、ただふらっと立ち寄るだけ。

行き先が羽田になった理由は単純で、金券ショップで買ったまま使いそびれていた「空港行き割引券」の期限が迫っていたから。

awabotaでは、かずくんがよくスタッフや会員に「この場所に行ってみて」と提案してくれる。そして、そこで“何が起きたか”を淡々と記録するのが、私たちの日課になっている。

■ 出かける前からすでに面白かった話

朝、久々に別居中の夫からメールが届いた。
忙しかったので返信は後回しに。

昨日見られなかったawabotaのインスタライブを追いかけ再生すると、「構造」の話の中で突然“村下孝蔵”という駄洒落が登場して、出演者たちが爆笑していた。

村下孝蔵は、私にとっても大好きなアーティスト。
「初恋」のメロディがふっと蘇って、出かける前にYouTubeで聴いてしまった。
とある大切な人と共有しているお気に入りでもあるので、昔の思い出も一緒に浮かんできた。

■ 小さな出来事に、人の優しさを感じた

電車のボックス席で、進行方向を間違えて逆向きに座ろうとしたら、近くの女性が「こっちかしらね」と教えてくれた。

羽田に着いてエレベーターに乗ると、混雑の中で30代くらいの男性が自然に開閉ボタンの係をして、「もう少し中までお進みください」と声をかけていた。
その慣れた口調から、空港職員?と感じたけど、制服姿でもなく、ネーム着用もしていない。恐らくは一般人。

なのに、入口付近の人たちが指示に従ったことに対し「ありがとうございます」も忘れない。少し疲れ気味の顔からは、普段の仕事が大変なのかも、と窺えるけど、人間が出来てる人だなと感心した。この人に良いことがあるといいな、と思えた。

送迎デッキの横を通ると、ちょうど飛行機が飛び立つ瞬間に遭遇した。
浮遊感に、心もふっと軽くなる。

■ レストランで、小麦アレルギーハプニング

入ったレストランで肉料理を頼んだら、メニューには書かれていないパンが添えられてきた。
私は小麦が苦手なので一瞬焦ったけれど、今日は妙に落ち着いていた。

「私も見落としたのかも知れないけど、誰のせいでもないよね。」

そんなふうに思えて、残すのも気が引けるから紙ナプキンに包んで帰ることにした。

■ 羽田の「思い出」が、今日だけ穏やかに開いた

送迎デッキ付近は、昔の思い出の場所だ。
北海道にいた頃、私が上京すると忙しい夫が空港まで来てくれた。
友達と食事した記憶もある。

今日は、一人でゆったり歩きながら、その頃の光景が淡く蘇ってきた。
「ああ、私ここからいろんなことが始まったんだな」と。

■ 帰り道で起きた、小さな“音の奇跡”たち

帰りの電車は、あえて各駅に乗った。

各駅に乗れば、A駅に着く。急行に乗れば、B駅に着く。私の家はちょうど中間にあるので、どちらを選んでもいい。普段なら迷わず、急行を選ぶ。

でも、昨日セブンで見かけた、サクマのいちごミルクアイスを買いたい。B駅のセブンは小さいからアイスは無かった気がする。いや、いちごミルクアイスはセブンじゃなくても、もっと安く売ってるかも知れないけど、セブンで買ってその場で食べて帰るのが良いんだ。

途中の駅で、急行なら気付かずに通り過ぎたであろう紅葉を眺め、14時過ぎから16時までの“昼と夕方の境目”を、電車の窓からゆっくり味わえた。

途中の駅メロが、今日はなぜかいつもと違う、切ない曲調のものが流れていた。

やっとA駅に着いて降りると、ちょうど待っていたかのように、毎日夕刻に流れるメロディが流れ始めた。普段は遠くてよく聴こえないけど、今日は下パートまで、しっかり耳に届いた。

アイスは想像通り美味しくて、いい大人が街中で立ち食いしても、まあたまには良いよね、と思えた。

家の近くでは、3匹の地域猫に会えた。
茶白、ぶち、黒猫。
みんな、気ままに生きていて、素敵だ。

■ 帰宅後、夫からの音楽の話

家に戻って、朝のメールを改めて読んだ。
夫が「The Stone Rosesいいよ」とオススメしてくれていた。

この人は、私の知らない格好いい洋楽をいつも知っていて、本当に音楽の引き出しが広い。
ドラムとパーカッションの心地良さに包まれながら、「今度会うとき、この感想をちゃんと伝えよう」と思った。

■ 今日一日の“現象”を振り返ると…

他の会員さんたちは、森の色や鳥の声など、自然由来の現象が多い。
でも今日の私は、音にまつわる出来事ばかりだった。
駅メロ、飛行機の音、音楽、人の声、夕刻のメロディ。

やっぱり私は、生まれつき“音の属性”を持っているんだろうな――
そんなことを静かに確信した一日だった。

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